プロフィール
フルネーム | ピーター・ペテュグリュー |
生年月日 | 1960年(詳細不明) |
所属寮 | グリフィンドール |
杖 | 1本目:不明 2本目:栗の木材、23.5センチ、ドラゴンの心臓の琴線 |
性格
臆病で日和見主義
ピーター・ペテュグリューは臆病な性格が目立つキャラクターである。
学生時代からジェームズ・ポッターやシリウスの腰巾着のようについて回り、彼らが他の生徒や教員から集める尊敬や注目のおこぼれにすがっていた。
当時のピーターの様子はミネルバ・マクゴナガルから次のように語られている。
「ペティグリュー……ホグワーツにいたころはいつも二人のあとにくっついていたあの肥った小さな男の子かしら?」マダム・ロスメルタが聞いた。
「ブラックとポッターのことを英雄のように崇めていた子だった」 マクゴナガル先生が言った。
「能力から言って、あの二人の仲間にはなりえなかった子です。私、あの子には時に厳しくあたりましたわ。私がいまどんなにそれを――どんなに悔いているか……」 マクゴナガル先生は急に鼻かぜを引いたような声になった。
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第10章:忍びの地図
またピーターが学生時代に親友として過ごしたポッター夫妻やシリウス・ブラックを裏切った経緯として、単純に「ヴォルデモート卿が恐ろしかったから」という理由を口にしている。
彼の心の弱さを端的に表していると言える。
「シリウス、シリウス、わたしに何ができたというのだ? 闇の帝王は……君にはわかるまい……あの方には君の想像もつかないような武器がある……わたしは怖かった。シリウス、わたしは君や、リーマスやジェームズのように勇敢ではなかった。わたしはやろうと思ってやったのではない……あの『名前を言ってはいけないあの人』が無理やり――」
「嘘をつくな!」 ブラックが割れるような大声を出した。「あの方は――あの方は、あらゆるところを征服していた!」 ペティグリューがあえぎながら言った。
「あの方を拒んで、な、何が得られたろう?」
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第19章:ヴォルデモート卿の召使い
狡猾
ピーター・ペテュグリューは非常に狡猾な一面を持っている。
ピーターはポッター夫妻を裏切り、シリウスにすべての罪を着せ、自身の死を偽装したうえでネズミとなって12年間も身を隠していた。
これ程までに徹底的に自身の犯行を隠蔽し、逃げおおせていたのは、ピーターがどれほど狡猾であったかを物語っている。
外見
ピーター・ペテュグリューは、小柄で小太り、ハゲ頭、ネズミに似た外見をしている。
それは学生時代から変わらず、ピーターの特長の一つとなっている。
作中での活動
ポッター家の裏切り
ピーター・ペテュグリューは、ポッター家がヴォルデモート卿に殺害される原因を作った張本人である。
ピーターはポッター夫妻を護るための保護魔法「忠誠の術」の鍵となる「秘密の守り人」であった。「秘密の守り人」が直接情報を漏らさない限り、ポッター家の情報は強固に守られるはずだったが、ピーターはヴォルデモート卿にその情報を渡してしまった。
その結果、ポッター家を護る保護呪文は意味をなさないものとなり、ポッター夫妻は殺害された。
ヴォルデモート卿の復活に関与
ピーターの存在なくしてヴォルデモートの復活はあり得なかったと言っても過言ではない。
ネズミとして潜伏していことが明らかになり逃走した後、ピーターは身を潜めていたヴォルデモート卿を自力で発見した。さらにヴォルデモートの指示で魔法薬を調合したり、ハリー・ポッターを使った復活の儀式の段取りを進めるなど、ヴォルデモート卿の復活に関するピーターの貢献は大きいと言える。
「しかし、貴様は俺様が身体を取り戻すのを助けた」ヴォルデモートは地べたですすり泣くワームテールを眺めながら、冷たく言った。
「虫けらのような裏切り者だが、貴様は俺様を助けた……ヴォルデモート卿は助ける者には褒美を与える……」
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第33章:死喰い人
闇の陣営として暗躍
ヴォルデモート卿の復活後、ピーターはデスイーターの一人として暗躍していた。とはいえ、デスイーターの中でも地位はかなり低く、スネイプの家やマルフォイ家の館で小間使いのような役割を与えられていた。また他のデスイーターとは違い、ヴォルデモート卿と同じテーブルで会議に参加することも許されていないかった。
交友関係
ホグワーツ時代の親友たち
学生時代のピーターは、ジェームズ・ポッター、シリウス・ブラック、リーマス・ルーピンと親友であった。ピーターは彼らに比べると目立たない生徒であり、学業成績も劣るものがあったが、それでも彼らは常に行動を共にしていた。
ピーターがなぜ彼らと親友であったのか、具体的なこと理由は謎である。
しかし、ジェームズやシリウスがピーターの面倒を見たり、何かと気にかけている様子から推察するに、見捨てておけない一面や彼らにとって「面白い奴」と思わせる何かがあったのだと思われる。
能力・特技
動物もどき
ピーターは「動物もどき」の能力を習得しており、自由にネズミに変身できる。
この能力の習得は非常に難しく、また危険性も高いが、ピーターは学生時代にこの能力を身に着けることに成功している。
それにはジェームズやシリウスの助けがあったと言われているが、それでも複雑な工程をクリアするには、最終的には本人の能力と努力が不可欠である。そう考えると、ピーターはそれだけのプロセスをクリアする高い能力のある魔法使いであると言える。
「どうやればなれるのか、三人はほぼ三年の時間を費やしてやっとやり方がわかった。君のお父さんもシリウスも学校一の賢い学生だった。それが幸いした。なにしろ、『動物もどき』変身はまかり間違うと、とんでもないことになる。魔法省がこの種の変身をしようとする者を、厳しく見張っているのもそのせいなんだ。ピーターだけはジェームズやシリウスにさんざん手伝ってもらわなければならなかった。五年生になって、やっと、三人はやり遂げた。それぞれが、意のままに特定の動物に変身できるようになった」
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第18章:ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングス
魔法の攻撃力
ピーターは高い攻撃力を持っている。彼は魔法で12人にマグルを殺害した。
しかもそれは道路を破壊し巨大なクレーターを形成し、周囲の景色が変わる程であった。
当初、上記の行為はシリウス・ブラックの犯行と考えられていたが、実際はピーターの仕業であったことが明らかになっている。これほど強力な破壊力を持つ魔法を扱えるのは、高い攻撃魔法のスキルがあることに他ならない。